「煉獄さん」「義勇さん」「炭治郎」←これ

どうも。
仲村です。
いやぁ〜すごいですね。
え?何がって?
鬼滅の刃ですよ。
「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」ですよ。
公開から1ヶ月ちょいなのに、もう日本映画市場トップ3に入ったらしいですよ。
あのタイタニックを1ヶ月程で超えてしまうとかもうもはやアレですね、すごいですね。
さて、鬼滅の刃といえば先日社内でこんな話がありました。

鬼滅の映画見ました?義勇さん良かったですよねー!

あの煉獄さんが負けた猗窩座に勝つとか感動ですよねー!

炭治郎と二人で猗窩座に勝つっていうのがまたいいですよねぇ!
はい。日本のそこら中でありそうなこの会話ですが、あることに気づきましたでしょうか?
そう、「炭治郎は呼び捨て」で「煉獄さん・義勇さん」は“さん付け”なのです。
なぜ「呼び捨て」と「さん付け」に分かれるのか?
アニメや漫画の世界で人気キャラクターの呼び方に差があるのは、ファン同士の不思議な共通認識です。
今回例に出した『鬼滅の刃』においても、主人公の竈門炭治郎は多くのファンから「炭治郎」と呼び捨てにされるのに対し、煉獄杏寿郎や冨岡義勇といった柱は「煉獄さん」「義勇さん」と“さん付け”で呼ばれることが圧倒的に多いですよね。
なぜこのような違いが生まれるのでしょうか?
実は、この現象は私たちが普段行う営業活動やマーケティング にも直結しています。
1. 呼び方の違いに潜む心理
まず、炭治郎が呼び捨てにされる理由は「親近感」にあります。
彼は物語の中心であり、読者や視聴者と共に成長する存在。
年齢も若く、苦労しながら前に進む姿は「等身大の友達」のように感じられます。
そのため、ファンは自然と「炭治郎」と呼び捨てで親しく呼ぶわけです。
一方、煉獄や義勇は柱という特別な地位にある剣士です。
年齢も上で精神的にも成熟しており、物語上でも「憧れ」「尊敬」の対象ですよね。
だからこそ「煉獄さん」「義勇さん」と、距離感を保ちながら敬意を表する呼び方が定着しているのです。
しかし、実はこれだけではありません。
大きな要因は 「みんながそう呼んでいるから自分もそう呼ぶ」 という群集心理にあります。
2. 「社会的証明」の力理
心理学の世界ではこれを 社会的証明(Social Proof) と呼びます。
人は自分だけで判断するよりも「他の人がどうしているか」に大きく影響を受けるのです。
鬼滅の刃のファンダムでも同じことが起きています。
・周囲が「煉獄さん」と呼んでいる。(作中でもさん付けで呼ばれることが多い)
・SNSでも「義勇さん」と表記されるのが主流
・イベントやグッズ紹介でも“さん付け”が定着
これを目にした新規ファンは「そう呼ぶのが正しいんだ」と無意識に合わせます。
結果として呼び方の文化が強固に広がっていくのです。
この「みんながそうしているから安心」「周囲と同じ行動を取れば間違いない」という心理は、営業やマーケティングの現場でも極めて重要な要素になります。
3. 営業への応用:なぜ人は「他の人が買っていると安心する」のか?
営業現場でも同じような現象が日常的に起きています。
人は購入判断を下す際に「自分だけが選んで失敗したら嫌だ」という不安を抱えます。
そんな時に安心材料となるのが 「他の人も選んでいる」という事実 です。
「同じ業界の企業も導入しています」
「すでに1,000社以上のお客様が利用中です」
「口コミで高評価をいただいています」
こうしたメッセージを営業トークや資料に盛り込むと、相手は「なら安心だ」と感じてハードルが一気に下がります。
まさに“煉獄さん”現象と同じで、周囲が「良い」と言っているから自分も「良い」と思うようになるのです。
4. 具体的な営業活用の方法
営業で社会的証明を活かすには、以下のような工夫が効果的です。
1.導入実績を強調する
・「大手企業でも導入されています」
・「御社と同規模の会社で効果が出ています」
2.顧客の声を見せる
「お客様からは『業務効率が30%向上した』といった声をいただいています」
実際のコメントやインタビュー動画を使うとさらに強い。
3.ランキングやシェアを提示する
「業界シェアNo.1」
「売上ランキング3年連続1位」
4.口コミやレビューを活用する
GoogleのレビューやSNSでのユーザーの評価を積極的に見せる。
これらはすべて「他の人が良いと思っている」という事実を提示することで、相手の心理に働きかける手法です。
特に現代において口コミというのは大きな信頼に繋がりますので、うまく活用することがビジネスの成長に求められます。
5. 鬼滅から学べる営業の本質
『鬼滅の刃』ファンが自然に「煉獄さん」と呼び、「煉獄」と呼び捨てにはしない。
そこには 社会的証明の心理が強く作用している のです。
営業も同じで、「良い商品です」と自分でいくら言っても相手には響きません。
しかし「他の人が良いと言っている」という証拠を見せると、人は一気に安心して動き出します。
つまり、営業で成果を出す鍵は「商品説明」よりも「社会的証明をどう見せるか」にあるのです。
まとめ
いかがでしょうか?
鬼滅の刃のファンが「炭治郎は呼び捨て」「煉獄さん・義勇さんはさん付け」と呼ぶのは、尊敬・親近感の違いに加えて 「みんながそうしているから自分もそうする」 という社会的証明の心理が働いているからです。
繰り返しになりますが、営業やマーケティングでも同じ心理が活用できます。
導入実績・顧客の声・ランキングなどを提示することで、相手に「他の人も選んでいるなら安心だ」と思わせることができるのです。
商品を売り込むのではなく「社会的証明を示す」ことが、営業成功の近道になるということを頭の片隅に入れておくだけで、営業成績は大きく向上すること間違いありません。
さて、もう一回鬼滅見に行こうかな。