【営業心理学】プロスペクト理論とは?伝え方一つで印象の与え方が違う!

どうも。
仲村です。
営業って難しいですよね。
弊社は営業支援という、企業や個人事業主の新規開拓営業をサポートするサービスを行っている、いわば「営業のプロ」ですが、それでもやはり営業は難しいと感じます。
その理由は、「相手が人だから」です。
営業は、毎回同じ人に営業するわけではありません。
特に新規営業であれば、毎回違う会社、違う人に営業をしなくてはいけません。
ということは、前回うまくいったからといって、今回もうまくいく保証などどこにもないということです。なぜなら、人が違えば捉え方も感じ方も違うからですね。
とはいえ、受注確率を上げるために「こういった話は興味を持ってもらいやすい」「こういった進め方だと成約率が高い」という傾向自体はもちろんありますし、そういったノウハウを蓄積していくのが新規営業の形をつくるということにも繋がります。
今回はそんな受注確率を上げるための方法として、「心理学」を応用した営業の話をしたいと思います。
プロスペクト理論とは?
前述の通り営業は相手が人になるので、心理学との相性は非常に高いものとなります。
今回ご紹介するのは「プロスペクト理論」という、利益や損失に関わる意思決定のメカニズムをモデル化した、行動経済学の理論です。
Wikipediaによると「選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。」と記載がありますが、いまいちよく分からないですよね。
結論から言うと、人は利益を得ることよりも、損失を被る方を優先して回避しようとする心理が働くという理論です。
分かりやすくいえば、「得するより損したくない」方が強い、ということですね。
これを損失回避性といいます。
損失回避性とは?
例えば、有名なテストがいくつかあります。
A. 無条件で100万円をもらえる
B.1/2の確率で200万円をもらえるが、1/2の確率で何ももらえない
という選択肢があった場合、ほとんどの人は確実に100万円をもらえるAを選択します。
また、
A. コインの表が出たら5万円もらえる
B. コインの裏が出たら3万円支払う
というゲームがあった場合、得と損のバランスは明らかに得が上にも関わらず、参加しないと選択する人が多数だそうです。
つまり、損することを恐れる人がそれほど多いということですね。
要は人は無意識のうちに、堅実な選択肢を選びがちだということです。
営業での利用シーン
ではこの損失回避性を、営業でどのように活用すればいいのでしょうか?
例えば、
A「このサービスを導入することで、年間100万円の売上が増やせます」
B「このサービスを導入していないと、毎月100万円の機会損失が発生してしまいます。」
という2パターンの提案をしたときに、心理学的にどちらの方が印象に残るのでしょうか?
正解は「B」ですね。
得するよりも「損しない」選択肢を選びがちなのです。
日常生活にも活用場面は多数!
また、巷でよく見る、
「効果がない場合は全額返金!」
「1か月無料でお試し!」
といったような文言は損失の恐怖を解消するために有効です。
こういった文言が購入の背中を押すことも少なくないでしょう。
さらに、
「会員登録をすれば20%オフ!」
といったような文言を見て、おそらく今後使わないであろうポイントカードを作ったり、アプリ会員になったりした経験はありませんか?
これも「このままだと損失が生じている」と感じさせることによる手法です。
このように、日常生活においても、様々な場所で損失回避性を利用した手法が使われているのです。
まとめ
いかがでしょうか?
人が相手の営業において、心理学を知っておいて損はありません。
同じ商品・サービスでも、見せ方や伝え方が違うだけで売上に大きな差が出ることも珍しくないのです。
ただし、あくまでもこういった心理学は営業を後押しする一つの手法であって、本質は良いサービスを提供するということを忘れずに営業していきましょう。
中小企業や個人事業主の営業でお困りのことがあれば、是非お気軽にご相談くださいませ。