クレームはチャンス?クレームから案件に繋がったweb制作会社の話

どうも。
仲村です。
弊社は、クリエイティブやIT業界の中小企業や個人事業主を対象に、新規取引先を増やすための営業代行を行なっている会社です。
これまで1,100社以上の営業代行実績がございます。
さて、今回のお話のテーマは「クレーム」です。
どんな仕事をしていても、クレームというのは避けては通れない道です。
どれだけ一生懸命やっていても、正しいことを言っていても、クレームに遭遇する可能性は誰にでもあり得ます。
そんなクレームですが、あなたはどう捉えていますか?
多くの人にとって「クレーム=嫌なもの」という印象が強いと思います。
確かに、怒っているお客様からのお電話や、厳しいメールを受け取ると、精神的にきついですよね。
もちろん私もそうです。
しかし、実はクレームが「案件獲得のチャンス」になることもあるのです。
ということで今回は、私たちが実際に経験した「クレームがきっかけで新しい案件につながった」Web制作会社のリアルなエピソードをご紹介したいと思います。
きっかけは、1通の不満メール
今回紹介する会社を仮にA社とします。
ある日、A社に1通のメールが届きました。
件名は「●●のページが非常に見づらいです」。
差出人は、A社が制作したクライアントのWebサイトを閲覧していた“全くの第三者の方”でした。
その方は、クライアント企業の取引先で、たまたまそのサイトを見ていたそうなのですが、
「スマホで見たときに文字が重なっていて読めない」
「お問い合わせフォームの使い勝手が悪すぎる」
などなど、怒り気味のご意見がびっしりと書かれていました。
「すぐ直せ!」と言われるかと思いきや・・・
そこでA 社は、もちろんすぐにお客様(クライアント)に謝罪と確認の連絡を入れました。
制作時の確認では特に問題が出ていなかったため、環境によってレイアウトが崩れていた可能性が高いと判断し、実際にスマホの特定機種で確認したところ、指摘通りの不具合が確認できました。
その報告とあわせて「対応させていただきます」と丁寧に連絡を入れたところ、クライアントからは意外な返答が。
「クレームをくれたその方、実は当社の主要な協力会社の社長さんでして・・・もしよければ、直接謝罪してもらえませんか?」
とのことだったのです。
謝罪から始まった“「営業ではない営業」
その数日後、A社はその協力会社のオフィスに出向き、直接お話をさせていただくことになったそうです。
正直、かなり身構えて行ったのですが、実際に会ってみるとその社長さんは想像以上に温和な方。
そこでお話しされたのが下記内容でした。
「怒ってたわけじゃなくて、惜しいなと思ったんですよ。せっかくいいデザインなのに、使いづらいってだけで印象が台無しになる。もったいないじゃないですか」
さらに驚いたのはその後の言葉でした。
「ウチの会社、ちょうど今、Webをリニューアルしようかと思ってたんです。御社って制作お願いできるんですか?」
と、予想外に案件の相談をされたのです。
クレーム対応が「信頼」に変わった瞬間
その場ではすぐに正式な発注とはなりませんでしたが、後日あらためてお見積もりの依頼をいただいたそうで、無事に案件がスタート。
内容としては、企業サイトのフルリニューアル+ランディングページ制作+SEO対策のトータルパッケージだったそうです。
予算規模も大きく、結果として、かなり良質な長期案件になりました。
そして更に喜ばしいことが、その協力会社の社長さんが、社内外で「ここの制作会社、ちゃんとしてるよ」と紹介してくださり、新たな紹介案件まで生まれたこと。
後日、なんでそこまでしてくれるのか?と聞いたことがあるそうなのですが、その答えは「よく分からないクレームに真摯に向き合ってくれて、御社の人となりがよく分かったから」だそうです。
そう、クレームをきっかけに、信頼を得て、案件につながる。
そんな展開が本当にあったのです。
クレーム=マイナスではない
この事例から得られた教訓は、たった1つ。
「クレームでも、正しく対応すれば信頼に変わる」
ということです。
もちろん、すべてのクレームが案件につながるわけではありません。
会社にとってマイナスに働くクレームも多いでしょう。
しかし、逃げずに誠実に対応することで、「この会社は信頼できる」「ちゃんとしてる」という評価につながることは間違いありません。
Web制作のような無形商材は、とくに「人となり」や「姿勢」が大事です。
仕事ぶりを見せられるのは、制作物か、こういったトラブル時の対応しかないのです。
まとめ
いかがでしょうか?
クレームは多くの人にとって良い印象はありません。
しかし、クレームを言ってくれるということは、いい意味でも悪い意味でも「気にしてくれている」ということです。
案件に繋がらないとしても、自社の至らない点や、ユーザーの意見を聞けるチャンスでもありますし、「クレーム」という事柄をどう捉えるのかでビジネスチャンスは広がります。
クレームはチャンス。
もちろんクレームを出さないに越したことはありませんが、どうせクレームという事実が変わらないのであれば、そうポジティブに捉えた方がいいと思いませんか?
ピンチをチャンスに変えていきましょう。